ビッグニュースを手に入れた。





坂口くんは、今までケーキを見たことはあるけれども、食べた事が一度もなかったらしい。






人生で初めて口にするケーキの味。






それが私の駄作のケーキだなんて──、ちょっと、かわいそう。







でも、坂口くんは笑顔を浮かべて「美味しい!美味しいよ!」と何度も言いながら感動をして食べてくれた。





私は、最高に楽しい誕生日を迎えることが出来て、幸せ気分でいっぱい。






無事に終わるはずのお誕生日会。






これから波乱を迎えるなんて二人とも考えてもいなかった。






ことの発端は──。





無造作に置かれた周翼のスマホの画面を見て掬恵は目を疑った。






──わ、わ、わっ~!?






誤操作で送った私のあの写真をよりによって待ち受け画面にするなんて……、心の底から信じられなかった。





疑心の目で周翼のことを見ている掬恵。







「どうして……、どうして、どうして!!」と徐々に声音を上げて問い詰める掬恵。







どうしたらいいのか困った表情の周翼。