私の顔色がいつもよりも白っぽい、って……。
──まさか、もしかして……。
嫌な不安が掬恵の頭の中を豪速球で横切る。
──ちょっと前の真っ白な粉を被った私の酷い顔が鮮明に頭の中に浮かぶ。
どう見ても、どの角度からみても頷ける、本当に凄く酷い顔。
妖怪百選に選ばれても不思議ではないぐらいの物凄く酷い私の顔。
──私が撮ったあの記念すべき写真、きちんと画像保存をしたつもりだったけれど……、
まさか、まさか、坂口くんに間違えて送信をしていたとは……。
──私のバカ。
「もしもし、吉井さん?大丈夫?」
──大丈夫じゃない、私は、今、全然……、大丈夫じゃないよ……。
「あのー。私、坂口くんに質問を一つしてもいい?」
「いいよ。何?」



