──その後、暫くすると、坂口くんのお母さんが冷たい蓮茶を出してくれた。
実は、坂口くんのお母さんは少し前から二人の存在に気付き、遠くから坂口くんのお父さんと一緒に私達の様子を眺めていたと言っていた──。
坂口くんのお父さんとお母さんに会ったのもこの日が初めてだった。
日だまりのように穏やかな坂口くんの両親は私達の姿を見て決して叱らなかった。
むしろ、自分の息子が女の子の友達を家へ連れて来たのは生まれて初めてのことだと大喜びをしてくれた。
坂口くんのお父さんが学校から電話が掛かってくる前に、先手を打って先に電話を掛けてくれた。
坂口くんのお父さんと私達の学校の担任の先生は小学校の時の同級生で、今回のことは何とか穏便に片付けることができた。
私達は改めてまだまだ未熟な未成年なんだとその時実感をした──。
それから、日が暮れる前に坂口くんは私を家へ無事に送り届けてくれた。



