池に広がる蓮の花を嬉しそうに見つめる掬恵の横顔を見ながら、周翼は考えごとをしていた。 ──吉井さんを教室から連れ出したのは、 吉井さんに好かれたいとか、良い男と思われたいという以前に…… 本当に放っておけなくなったからだ──。 全てを捨ててでも、 俺の大切な吉井さんを守りたくなった。 ただ、それだけなんだ──。 吉井さんの嬉しそうな横顔を見ていると俺まで嬉しい気持ちなってくる。