頬杖を付きながら窓側の席に座っている坂口くん、さっきから薄い水色の空ばかりを眺めている。 ──また、何か珍しい物でもあるの? そんなこと、別に聞かなくてもいいか……。 きっと、電線の上に雀が五羽並んで止まるのを待っているんだろうね──。 掬恵がフフッと軽く笑った。