気づかないうちに、どんどん頭の中が吉井さんでいっぱいになる。 周翼が目を瞑り頭をクシャクシャとかきむしる。 吉井さんが頭からはなれない。 って、いうよりも、はなれてくれないんだ。 何か違うことを考えようとしても吉井さんが当たり前のように割り込んで入ってくる。 困った……。 どうすればいい? 頬杖をつく周翼。 そうだ、空でも眺めよう──。