君だけに、そっとI love you.





じっと周翼の澄んだ瞳を熱く見つめる掬恵。






──あのね、坂口くんにお願いがあるの。







私、付き合って下さいなんて言わないから。







そして、結婚をして下さいも言わないからね。







だって、だって私は……今、坂口くんに対して恋愛感情もなければ、結婚願望もないから。






それに、それにね……、私が将来誰かと結婚をして出産をする時がいつか……いつかきたら、私の側でどうか立ち会って下さいなんて……、お願いをしないから。






だけど、だけどね……。






ずっと、高校卒業まで“友達”でいようね──。








“友達”でいて欲しいの。






さっき、背中にしがみついている時に気づいたんだ。





坂口くんとならずっと“親友”でいられる、ってね──。