冷や汗が静かに流れた。



目の前にいる高山は…すごく恐い。



どうなっちゃうのか…本当にわからなかった。




でも。




____私が助かる道はきっとない。





それだけは自分でもわかっていた。




「ごめん…なさい…」




私は謝った。





でも当然高山は





「許すわけないでしょ。」




と許してくれるはずがなかった。






「でもじゃあどうすれば…」





「なんで僕に聞くのさ?自分で考えてよ。」





「え?」





「だから僕に許してもらえる方法を。」





高山がそう言った瞬間、予鈴が鳴った。





すると高山は私の耳元に口を近づけ






「自分の罪、しっかり償ってよね。」





そうぼそりとつぶやくと去っていってしまった。




私は耳を押さえながらうつむいた。





私はどうしてこんなに…















「槙谷。」




私に向かって歩み寄ってくる人。





「岬…」





「…お前、どうしてそんなに悲しそうな顔してるわけ?」





「え…」





「嬉しいんじゃないの?高山に迫られて。」




岬から出てくる予想外の言葉。





「そ、そんなっ…!」




ショックすぎて。




私は頭が真っ白になってしまっていた。




どうして岬がそんなことを言うのか。





全く…わからなくて。






「…なんか言えばいいのに。」






岬はそう言うと私の前を通っていってしまった。













色んなことが短時間にありすぎて。




「ちょっと奈留?!」




雛が来た時にはもう、私は泣き崩れてしまっていた。