「…辛いな、お前。」 「…」 「まあ、明るく行こーぜ!! ほら、飴あげるからよっ」 「…俺は子供かよ」 ふっと笑いが出た。 やっぱり、奏は俺にとって 唯一と言ってもいいほどの心を許せる親友だ。 奏のおかげで、あの日の時より だいぶましになった心。 でも、心のどこかでまだあの時のことが 忘れられない自分がいる。 いつか、忘れられる日が来るのか…? そんなことを考えてたら、 ふと、早瀬、あいつの顔が浮かんだ。