「はい……藤浦ですけど…………」


藤浦さんは困ったようにじっとこっちを見ている。


やっぱり!間違いない!!


何て言おう?


どこから説明しよう??


「もしかして、長谷川君……??」


耳に響く声音が懐かしい。


そう、この、自信無さげではかなげな。


嘘みたいだ。


思わず反射的に手を伸ばしかけた時、


「茉希ちゃーーん!こっちこっちーーーー!」


のんちゃんの無邪気な声が背中に刺さる。


のののののんちゃん!!


たーのーむーよー。


空気読もうぜ……。(自己チューでごめんなさい)