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絵美「まずは、15代将軍様、おめでとうございます」



そう言って丁寧に頭を下げた。




慶喜「戻ったか。待っていたぞ」




絵美「怪我をしてるから隊務に戻れなくて。こちらの仕事だけでもやらせてください」




慶喜「あぁ。お前がいないと何も始まらん。それから、まだ天皇が決まっておらんからな」




絵美「やっぱり…亡くなられてしまったんですね」




何とか阻止したかった。




私が時空の狭間なんかに行ってなければ…



守れていたかもしれないのに。




絵美「天皇は…殺されたんですか?」



慶喜「…あぁ」




絵美「そう…。チッ、使えねえ側近共だな。天皇1人の命もまともに守れねえのかよ!!!」





酷く落ち込んでいるのだろうと誰もが思い、簡単に声を掛けられずにいたが急にキレだした絵美にみんな驚きが隠せなかった。






しかし、元の絵美が目の前にいる。



それが嬉しくてたまらなくもあった。






慶喜「やはりお前はそうでなくてはな」




そう言って慶喜は今まで見せたことのない、どこかホッとしているような穏やかな笑顔を見せた。




慶喜「して、これからお前はどうするべきだと思う?」





絵美「そうね…。これからは国内で反乱が起こる可能性が大いにある。だからまずはそれを抑えることね。次に他の国からの攻撃を受けた時に衝撃を最小限に抑えるために強い土台作りが必要。だから米、英、仏、清、独と国交を栄えさせないと」





慶喜「……課題が大きいな」




絵美「慶喜ならきっとやれると信じてるわ」




慶喜「あぁ、任せてくれ」





その日はそれだけ言うと帰屯した。