甘味処から屯所への帰宅途中、何者かに囲まれた。




沖田「何者だ。出て来い!!」




ざっと10名程だろうか。




浪人「そこの女、胡桃沢絵美だな」





絵美「な、なんで私を…」





浪人が絵美の名を出すと5人はスッと絵美の前に出で立ち刀を構えた。





藤堂「うちの姫になんの用?」





浪人「姫だと?ふんっ、笑わせるな。その魔女のせいで俺らの志は絶たれた。故にそいつには死んでもらう」





永倉「ふっ、お前ら相手が悪かったな」




斎藤「一瞬で息の根を止めてやる」




原田「覚悟しやがれっ!!」




彼等の2倍はいるだろう人数を一瞬で片してしまった5人。





流石だ。







だが、誰も気づかなかったんだ。




あくまでも彼等に襲いかかった奴らが囮だったことに。




ーーーーザクッ…





絵美「う"っ……」





痛い。




ダメだ、足に力が入らない。



私…死んじゃうのかな…。




ドサッ




全「絵美っっっっ!!!!」





ザシュッ




絵美を刺した浪人を一突きで斎藤は殺した。





藤堂「絵美!起きろ寝ちゃダメだ!!!」




永倉「取り敢えず屯所運ぶぞ!!!」




原田は絵美の傷を気遣いながらそっと抱き上げると駆け足で屯所へ向かった。





原田「土方さーーーん!!山崎ーーーー!!!!!!」





屯所に着くなり大声で山崎と土方を呼んだ。







山崎「うっさいねん!!一体な……何があったんや!!!!急いでわいの部屋連れてきい!」




土方「一体何の騒ぎ…だ…!っっっっ!!左之助は山崎の部屋へ連れてけ!!平助は医者呼んで来い、新八は水を、斎藤はさらしを持って来い!!急げ!!!!」





各自割り振られた仕事をこなし沖田は状況を土方に説明した。




山崎「急所は全て外れてるさかい命に別条はあらへんが血が止まらん。しゃあない…焼くで!!」



沖田「焼く?!絵美は女子なのに…耐えられますか?」




山崎「分からへん。みんなキツく押さえて!!」




土方は手拭いを絵美の口に詰め込んだ。




舌を噛みきらないようにだ。




山崎「いくで!!!!」




原田、永倉は腕を、斎藤、沖田は足を押さえつけた。