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俺は18の時、吉田松陰先生が開いていた松下村塾に入塾した。



そこで出会ったのが桂小五郎や吉田稔麿だ。



吉田先生は素晴らしいお人だった。



だから全国から皆、松下村塾に入ろうと輩が集まってくる。



吉田先生は尊王攘夷思想の持ち主だったから同じような思想の持主がごっそりいるが、俺や稔麿、小五郎はそうではなかった。




ただただ、吉田先生の人柄に惹かれて入ってきたんだ。




そんな俺らに吉田先生は言われた。




あの言葉は死ぬまで忘れねえ。





松蔭「夢なき者に理想なし、

理想なき者に計画なし、


計画なき者に実行なし、


実行なき者に成功なし。


故に、夢なき者に成功なし。」





俺らはこの時、やっとそれぞれの胸の中にあった靄が晴れた気がした。



自分の思想なんて全くなく、ただ親の言いなりに動いていた俺たちは少しずつ尊王攘夷思想を持ち始めていた。




それからというもの、俺たちは積極的に尊王攘夷思想の偉い先生たちにお話を聞きに行ったりを繰り返していた。