「さゆ」 「……なに」 「何で今日、俺の好きなシチュー作ってくれたの?」 昔から俺はシチューが大好きで、 夏でもシチュー食いたい! って親に言って不思議がられてた。 そんくらいシチューが好きで。 なんでかって聞かれるとわかんないけど、すごい好きで。 付き合いたてのさゆは、頑張ってシチュー作るの覚えてたっけな。 「…わかってるのにそれ聞く?」 「さゆに言わせたいんじゃん」 ニコッと微笑んで、小さくいただきますと言う。 「祐ちゃん性格悪くなったね?」 「さゆのせいじゃない?」