不器用な私たちの不器用な恋

とある、休み時間。



あろうことか北見亮がひょこっと私の前に現れた。



なんか、朝のドキドキが湧き上がってくるようだった。



「今朝のケガ、なんともない?」



「うん。大丈夫だよ」



「良かった。無茶はすんなよ」



「ありがとう」



私は声を振り絞るようにしてなんとか言った。



実は、さっき、ありがとうって言えなかったことがかなり気がかりだったのだ。



しかし、いざとなると、急に心拍数が上がって言うのでやっとで、笑顔なんて差し向けられなかった。



そのことでまたちょっと落ち込む。



なんで私、ありがとうって言うだけで緊張したんだろう。



どうして、ドキドキなんかしたんだろう。



そんなつもりないのに。