「まあ、後数年したら、自然に一人になりますよ。
 ボスの場合は別にセックス依存症じゃないですから。
 単に若者特有の好奇心です」


フレッドは怜士の後姿を見送って、ニコラスに視線を移す。


「それって何年後ですかあ~」


半分泣きが入った。


「神のみぞ知るだな」


ケビンは愉快そうに言った。


「僕、もちませんよ。
 ボスの付き合う女性たちって、きついのばっかりなんですから」
「きついのばっかりだから、均衡が保っているんでしょ。
 プライドが高いから、下手な修羅場にならないんです」
「ボスの気持ちが知れません。
 付き合っていて楽しんですかね。
 安らげるんですか?」