「ほんと、ボスの好みってわかりやすい。
 たまには違うタイプとも付き合ってみたらどうです?
 やっぱり女性は中身ですよ」


ケビンが揶揄するように口笛を吹いた。


「なんですか。
 お二人だってそう思うでしょ」
「思っても、ニコラスが言ったら説得力ないよね。
 この間、その中身で選んだ子と、大もめして修羅場の果てに別れたばっかりでしょ」
「あれは、ですね!」


怜士はばかばかしくなって、執務室に入った。