Amarosso~深い愛~を召し上がれ♪


     *


「デラボアからお電話がありました。
 携帯につながらないからと」


出先から戻ると秘書のフレッドが早々に言った。


そういえば何回か着信が残っていたが、面倒で掛け直していなかった。


「わかった」


怜士が折り返すつもりがないのを見抜いて、一番新しい秘書のニコラスがうなり声をあげる。


「ボス。
 折り返してくださいよ。
 じゃないと、うるさくって。
 僕たちが怒られるんですからね」


怜士は片眉を上げて、ケビンから差し出された書類を受け取る。