男と女の関係は思い出にすれば美しくなる。 この頃の、自分の周りにいる女たちを思い出して、皮肉の笑いは深まった。 女は狡猾で図太い。 守るべき存在などよく言ったものだ。 そう考えると、また思考が戻る。 麗華も女だ。 ならば、この世界を生きられるのではないか。 狡猾に、図太く。 怜士は考えを振り払った。 あえて化物にすることもない。 自分が・・。 化け物にならないように守ればいいか。 また迷い始める。