柔らかく見つめてから、麗華の髪の毛に顔をうずめる。 「愛している」 静かな声。 麗華は目を閉じた。 「うん」 穏やかな波の音。 少しひんやりとした海の風。 でも腕の中はとても暖かい。 「私も」 麗華は幸せのため息まじりに、そっと呟いた。 やがて時が満ち、二人の子どもに恵まれる。 1人目の女の子に、さやかと名付け、2人目の男の子に、怜(れい)と名付けた。