「そんな風に人生決めて、後悔とかないの? なりたいものとか、なかったの」 「別に」 「ああ、そう」 確かにウルトラ現実主義の怜士に夢はなさそうだ。 目標設定、そして実行、達成というストーリーな気がする。 怜士がくすりと笑った。 「夢っていうならば、あなたがそばに居てくれるのが夢だったかな」 視線を合わせたまま固まってしまう。