そんなに仕事をするのを嫌なら、なんで継いだんだろ。 「怜士って人と関わるのが面倒な上、マイペースなのに、よく継ぐ気になったね」 表情を止めてまじまじと見下ろされる。 そんなに変なことを聞いただろうか。 軽く息を吐いて微妙に視線を外される。 「優先事項。 生き抜くことだったから。 そうしたら、こういうことになっただけ」 「うわっ、なんかすごく、成り行きまかせ? それでその立場? 恨み買うよ」 「ああ、もう買ってる」 嫌なことを思い出した。