待っていた人物が降りてくる。 周囲に関心を示そうともせず、まっすぐ前を向き、やや速足だった。 「怜士」 麗華の声に怜士の足が止まって、顔をめぐらせる。 表情は現れず、目も冷たい温度のまま。 ミスターダバリードだ。 「なに?」 麗華がいることに驚きもせず、平坦に聞かれる。 「えーと。 歩きながらにする?」 「悪いけど、不用意に社外の人を中に入れられないから」 にべもなく言い放った。 「そうだよね。 えーと」 しかしこの目に見下ろしがちでは、なかなか言い出しづらい。