「ここから離れたら少し落ち着くかも」 そうかもしれないと思って、無言でうなずいた。 椋木に半ば抱きかかえられるようにして歩き始める。 「レーカ」 場違いな、のほほんとした呼び方。 振り返らなくたって誰かわかる。 後ろに立っていた幼馴染の美和は、喪服姿も粋にキメていた。 喪服で危ない色気が出ている。 お姉さま方がほうっておかなさそうだ。 「予想通り、派手に泣いてんな」 カラカラと笑われるのに、涙を押さえながら睨んだ。