「だったら、お二人のどちらかが出てくれればいいじゃないですか! いっつも僕ばっかりに相手をさせるんですから!」 二人は肩をすくめる。 「だってなあ~」 「そうですよ。 僕たちの年俸のほうが高いんですから。 そんなことに時間を割く訳にはいきません」 ニコラスはむうっとした顔になると、ぶつぶつと呟く。 そこへ怜士が会議から帰ってきた。 執務室へ戻る後を、男が必死に追いかけて説明をしていた。 珍しい光景に思わず秘書3人は目で追う。