「写真、見せるか」 ケビンがにやっと笑った。 「え~、今の会話の流れで、どうしてそうなるんですか」 「なるよな」 「なりますね」 フレッドは引き出しから茶封筒を取り出すと、ケビンに手渡した。 「え、そこでケビンが行くんですか? フレッドが行った方がよくないですか?」 「なんでだよ」 拳でぐりぐりとスクリューのようにニコラスの頭をこじ回してから、執務室をノックして入った。 ケビンが入っても怜士は顔も上げずに画面を読んでいた。 次の会議資料だろう。 前にも増して仕事に従順だ。