「挨拶と思って」 「あいさつ?」 「日本を離れることになったから」 「ああ、うん」 怜士の言っていることが掴みきれてないような、戸惑いの返事だった。 「元気でな」 これで伝わるだろう。 麗華は予想通り押し黙った。 「アメリカに戻るの?」 「ああ。 あの男が死んでね」 「そっか」 また麗華が押し黙った。