「どうせだったら、家に連れて帰ってほしかったんですが」 「大丈夫。 きちんとお母さんにはお伝えしておいたから」 「最悪~」 さらに麗華は髪の毛をかきむしる。 怜士はくすりと笑って指を伸ばした。 「おまえ、ぐっちゃぐちゃ」 指で梳いてやると、大人しく梳かれるがままになっている。 というか、そのことに気を留めている余裕がないらしい。