「なぜ?」 「なにが?」 「なぜ私はここにいるのでしょう?」 「バーで酔い潰れているのを、救出したからじゃない?」 怜士とこういう状況になっていて、救出と言わないんじゃ。 麗華は深呼吸した。 目の前の怜士は上半身裸だし、自分はバスローブ姿だ。 何があったか、一目瞭然じゃないか。 「わー」 思わず声をあげて、髪の毛をかきむしる。 そして自分の声が頭に反響して抱える。