「悪かった。 たしかに考慮すべきだったな」 「今泉には日常の中で、それが息抜きで必要なんでしょ? だから対応できる相手にしたらいいよ。 私で遊ぶのはやめて」 淡々と返すのに、しばし怜士は麗華の横顔を見つめていた。 軽い振動でエレベータが止まり、ドアが開く。 「残念ながら、それは無理だね。 他の女で出来るなら、こうやって初恋を貫こうとしていないから」 “初恋”に驚いて見上げると、怜士は口の端で笑い、開いたドアを押さえた。