「うん、なに?」
「ずいぶんな態度だな」
「だって、用事も無いのに、毎日かけてくるじゃない」
「声が聞きたいっていうのは、立派な用事じゃない?
結婚したいほど好きな相手だし」
笑いを含んだ声。
「なんかすっごく胡散臭い」
「ああ、そうくるの」
「何、企んでるの?」
「ずいぶんひどい言い草だな」
「そりゃそうでしょう」
「用っていうなら毎日、夕食の約束を入れてもいいんだけど。
もれなく朝食つきで?」
「意味わかりません」
「またまた。
自称、大人の麗華さんには十分理解できると思うけど」
完全にふざけている。

