「ええと。
なんだかよくわからないんだけど」
「へぇー」
「へえってね」
麗華は指輪を見ながら、もう片方の手で半分顔を覆った。
「今泉は誰かとゲームするようなタイプじゃない。
と、なると、日本人と結婚しないと、ダバリードが継げないとか、その辺り?」
「いや」
あっさりとした返答に、しばらく二の句が継げなくなる。
「まったくわかんないんだけど」
なんだか腹が立ってきた。
「どうして?」
「ふつう、わかんないでしょう!」
「結婚したいから、申し込むんじゃないの?
ふつう」
ため息混じりに返された。
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