「だから、あいつとは大学も別だったし、今は1年に1回出くわすぐらい。
あの男のどっかの会社のどっかの部門にいるんだろ。
興味ないから調べていないけど
この間のパーティーは、その仕事がらみで出席だったんじゃないの。
お互い、連れて行くパートナーがいなくって、ああなったけど」
麗華はぽかんとした顔をした。
「え、でも、彼女の留学期間が終わるから、追って行ったんだよね」
怜士はものすごく嫌そうな顔をした。
「なんで監視を追いかけるの?
お互い、ちょうどよかったから体関係はあったけど、どっちかというとコケにしあって、せせ笑う関係だけど」
フォークで鯛を一切れ刺すと、ソースに絡めて口に入れた。
さらっと、すごい言葉が間に挟まっていた。
「相変わらず大人発言だね」
「大人だから」
「そうでした」
麗華は乾いた笑い声をだして、ワイングラスに口をつけた。

