「プレゼントもらってなかった。 あの時の誕生日プレゼント」 「一体、いつのだよ」 思わず乱暴な口調になった。 「高1の時じゃない。 もう時効」 「時効にならないでしょ。 こっちが覚えているんだから。 あなたの好きな香りでいいから。 楽しみにしてる」 勝手なことばかり言って。 ぎろっとにらんだが、怜士は涼しい顔をしていた。 なんでもいいから適当に贈って、さっさと片をつけてしまおう。 ああ、なんだってキスしちゃったんだろ。 忘れようと思ったって、こんなことしたらまた蘇っちゃうじゃないか。