良太ごめんね

そこから今に至っている。
私のどこに魅力などなるのか?

ただ私はお店で働いていた、しずか、ではない。
海翔に振り回され、海翔にお世辞を言う間柄ではない。
正直海翔には、もう私達親子に関わって欲しくなかった。

今は夜の世界から足を洗い、良太に子供らしい生活を送らしてあげたい。

幼稚園だって通わせたい。
同じ年のお友達も作ってあげたい。


私の環境や私の勝手で良太は、うん、しか言えなくなってしまった。

全て母親である私の責任である。
でもまだお客さんだった海翔と繋がり、良太に気を使わせ、大人の勝手で外に放り出す事をしている。

良太ごめんね。
お母さんは1日でも早く海翔と別れて、良太と2人で暮らそうね。

そんな事を考え、海翔のオレンジ色のクーペに乗った。