良太ごめんね

美咲
「良太美味しかったね」

良太
「うん」

海翔
「美咲俺には?」

美咲
「良太より大きな厄介なおじさん、美味しかったよ、ご馳走様でした。」

海翔は宝物探し当てた様に照れ笑いしていた。
本当にお馬鹿なんだから。

私達はまたあのボロボロのプレハブアパートに海翔に乗せられ帰って行く。

良太はお腹いっぱいになったのか?
私の膝でスヤスヤ寝てしまった。
大人びた良太だが、中身はやっぱり4歳だ。


アパートまで海翔が良太をおぶり階段を上がってくれた。

美咲
「海翔…今日は有り難う…美味しかったよ」

海翔
「なぁ美咲…したい。」

美咲
「はぁ?」

海翔
「美咲抱きたい、抱きたい」

美咲
「食事前にしたでしょうが?」

海翔
「美咲の事好きだから、さ」

美咲
「もう遅いし……そう…おくさん待ってるよ…だから…」

急に海翔の顔色が変わった。

海翔
「んじゃ…」

海翔は諦めて帰って行った。

海翔。
海翔には帰る家や待っている人や場所があるんだよ!
貴方には。