ドアの外へ着くと手がぱっと離れた。
少しさみしい。
「なんかそういうかっこいいとこ
むーかつく。」
顔が熱いのをばれないように言った。
「お前ちっこいからどこいるか
わかんねぇ。ちょこちょこ動くな。」
ぺーた君は私に目を合わせずに言った。
「余計なお世話ですー。」
私の冷えた手でほっぺをむぎゅーって
した。
あっほっぺすべすべだ。
「っ触んな…」
なに、こわー。
ちょこっと触っただけなのに…。
「もうあっち行って。」
ふん。ばいきん扱いする人なんて
知らない。
助けてもらったけど知らない。
感染しちゃいますよー。
「おい…こっち向け」
何でこんなにえらそうなのかな。
もっと下手にでるよ。
普通。
あー私超やさしい。
「なんですかー?ぺーた君」
ふん。
いっこ言うけどまだ怒ってるよ。
「ごめん。」
「もー私そんなんで怒んない。
いーよ。」
私心広いから。
弱いものいじめは興味ないから。

