慶介はしたい事がありすぎて、とりあえずテレビをつける事にした。

テレビをパチパチとリモコンで切り替えていると、一つのニュースが目に入った。

「…次のニュースです。昨日夕方大和市○○町にて8歳の少女が行方不明になりました。
少女の陰には白いマスクをした男の姿があり、コンビニの防犯カメラがその姿をとらえ
てました。」


「うちの近所だ…」慶介はぽつりと言う。


「あの子が心配でたまらないです。はやく帰ってきて欲しい。今は警察の方々を信じて待
つしかないです。」

少女の母親のインタビューがされていた。

泣きながらに我が子を想う姿が映されている。


慶介はそのニュースに見入った。

自分ならこの子を救う事が出来るかもしれない。


しかし願いはたった一回しかない…。

慶介の頭の中はめちゃくちゃになったが、慶介は畏敬の念になりながらも、


やっぱり自分のために使いたいとテレビを消した。