「来週は期末テストだぞ。ちゃんとみんな勉強するように」

光田先生はそう言い、教室を出て行った。

来週は嫌いなテストの嵐。

慶介は学年の中でも後ろから数える方が成績は近く、

毎回テストで悩まされている。


「慶介~。今回頑張らないとやばいんじゃねぇ。」

足立、遠藤、鈴木が押し掛けてきてそう言った。

彼らは確かにバカだが、欠点を取っていないので、

まだマシだ。

慶介は欠点に近い攻防を毎回繰り返している。


「俺は大丈夫だよ。このメガネがある限りな。」

メガネをかけて、いかにも勤勉っぽく慶介はふりをした。

「いや、無理だろ。そんな事しても。」


足立はそうツッコミを入れ、みんなを笑わす。


「今見てろよ。絶対いい点数取るからな。」

慶介はむっとしてそう答えた。