「ほほほ…さっしがいいですね〜そのまさかです。大学で私がスカウトしましてね〜それが縁ですかね〜」

「ははは…一国の王子に酒場の流しをさせるとは、さすがですね〜」

強引に勧誘され、有無を言わせず巻き込まれた陛下の姿が目に浮かんだ…

「ほほほ…知っていたら、そんな事頼みませんでしたけどね〜?」

知っていても、頼んだに違いない…

「受けちゃう陛下も、陛下ですけどね〜」

「あれじゃないですかね〜留学中にハメを外したかったとか〜?」

「なるほど〜」

いや、ハメ外し過ぎだから…

「そう言えば、イースとも大学で知り合ったんですよね〜学部が一緒だったんですか?」

「いいえ〜フィルは音楽科で、イースは科学科でしてね〜ぜんぜん別々だったんですけどね〜」

「え〜?ロイズ、何か聞いてる?」

「いえ、母からは何も…」

「へ〜」

母と陛下達が知り合いだった事は、母の死後…知ったんだっけ…

意識が現世と前世を混線し始めている…