家出少女の拾われ先はテレビの中の人達でした。


「ん、んー。あれ?」


むくっと、多田さんが起き上がる。

そして、辺りをキョロキョロ見回す。

どうやら、意識がはっきりしたみたい。


「あの……」


「き、きききききききききき君、誰?!」


恐ろしいものを見つけた時みたいに、後ろに下がる。

効果音を付けるとしたら、ダダダダダーだ。

……ていうか、そんなにアタシ恐いですか。

般若みたいな顔してますか……

若干、失礼じゃないっすか?

……という、イライラを抑えて、


「アタシ、篠原美夜って言います」


と、天使の微笑みで返した。


「は、華幡さぁぁぁぁん!」


アタシ、そんなに怖いかな~?

多田さんの反応を見て、改めて思う。


「ん?多田ちゃん、どした?」


クスクス……いや、ニヤニヤしながら、台所からお茶を持ってきた。

完璧に面白がってる……


「この子、いつから居るんですか?」


「昨日の夜から」
 

「何か事情が?」


「家出した子が雨に濡れて、風邪ひかないように家に入れたってかんじ」


「大丈夫なんですか?」


多田さんの言う、“大丈夫”は、ファンに家がバレないかってことだろう。

そりゃ、どこの馬の骨かもわからない奴がいたら、そう思うのは当然のこと。

wishの三人が優しすぎるんだよ。

きっと……いや、絶対。