「おやすみー」 嶺君も布団に入った。 数秒後には、寝息が聞こえてきた。 ……で、アタシの寝る場所は? 別の部屋に案内してくれるんじゃないんで、すか? 客室に寝るんですよね? 「篠原、こっち」 薄暗い部屋の中、ドアの方を見ると、嫺君が手招きをしている。 ドアの隙間からの光で、嫺君の口元が見える。 その口元がゆっくり開き、「ふぁー」と、眠そうな声が聞こえる。 「客室、こっちだから」 「……あ、はい!」 明るい廊下に走って出た。