「ごめん、案内するの忘れてた。
ここを真っ直ぐ行って、曲がったとこが風呂場だから」
嫺君が指でぶっきらぼうに説明する。
でも、見つけてくれたの嫺君なんだよな~
「あ、はい。アタシ聞くの忘れちゃってて……なんか、すいません」
「いや、説明し忘れたオレらが悪いから」
アタシの方に向き直り、「ごめん」と、謝った。
何故だか知らないけど、嶺君のオーラが暗い。
数秒の沈黙。
少し気まずい雰囲気に耐えられなくて、「あ、アタシ、お風呂入ってきますね?」と、リビングを抜け出した。
慎重に、道をたどりながらお風呂場に着く。
「お、おぉ……」
そこは、アタシんちのお風呂場の数倍あった。
大理石の床。
足を延ばしても、まだ余裕がありそうなくらい広い浴槽。
改めて思う。
ここは、お城だと。
広い浴槽には、半分以上の水か張ってあり、アタシは、素早く体を洗い、お風呂に浸かった。
「はぁ~~……温まる……」
アタシの声が響く。
ここのお風呂、そこら辺のお風呂屋さんより、凄いかも……
そんなことまで思ってきた。
数十分温まり、出ることにした。


