「俺らさ、篠原ちゃんに風呂の場所言ってない」
俺のひきつった顔に、冷や汗がタラリ。
「あ……」
「だから、多分、今頃……」
礼智は、開いた口がふさがらないまま。
俺は、リビングの扉の方を見た。
ダッ!
俺と礼智は、同時にリビングを出て、篠原ちゃんの場所を捜す。
冬だからか、床が底冷えして、冷たい。
素足に、床の冷たさが突き刺さる。
篠原ちゃん、このままだと家なのに風邪ひいちゃう──……!
「篠原ちゃんどこー?!」
廊下に俺の声が虚しく木霊する。
早く見つけないと……!
焦りがイラだちに変わり、何回も同じ場所を捜す。
と、
「篠原、居た」
礼智が廊下の向こうから彼女の肩を抱きながら現れた。
よかった……と思う反面、だけどさ、俺が見つけてもよかったんじゃないの?とも、思う。
礼智に抱かれた彼女は、くしゃみを連発している。
完全に風邪がぶり返してる。
「大丈夫?!……な訳ないよね」
俺は、二人に駆け寄ると、篠原ちゃんをリビングに連れて行った。


