家出少女の拾われ先はテレビの中の人達でした。

side 嶺


お風呂に入るため、リビングを出た篠原を見送り、一息着いた俺。

キッチンの方で、奏太が皿を洗ってる音がする。


「ふぁ~~」


つい、デカいあくびが漏れる。

明日は朝早いから早く寝なきゃなー、なんて考えながら、ソファーに寝転がると、俺の視界に、不機嫌そうな礼智が写った。

ソファーの端っこに礼智が座っていたから、丁度、膝枕状態。


「重いんだけど」


「知ってる」


「じゃあ、降りろや……」


礼智の呆れ声が聞こえる。

でも、俺は眠いんだ。

動く気力はないんだよ……


「なぁ」


「眠いからこのままで居させて……つーか、寝させて」


「風呂どうすんの?明日仕事だろ?」


礼智の膝枕の心地よさで、眠気と必死に闘い続ける。


「うん……篠原があがってきたら教えて……」


後半、目は半開きで、ゆっくり答えた。

暖炉の暖かさと、礼智の膝枕の心地よさで、俺は、眠気に勝てずそのまま、夢の中へ────


ん?


風呂?


って、あ!


「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!」


重要なことを思い出し、礼智の膝枕から、夢の中から、飛び起きた。

家中、いや、ご近所さんにも聞こえるぐらいデカい声。

それと、いきなり飛び起きたもんだから、
俺の真上にあった礼智の顎と、俺の頭が大激突した。

ゴンッ!と、効果音までついた。

見ると、礼智の顎は真っ赤になっている。

さっき、篠原が机に額をぶつけたときみたい。

──いや、それ以上に酷いかもしれない。


「いい加減にしろよ」


一言、礼智が言った。

一言だったけど、声が低い。

うん、怖い。


「ご、ごめんなしゃい……」


怖すぎて噛んじゃった☆


「ったく……」


「はぁー……」と、ため息をついて、「で?どした?」と、叫び声の意味を聞いてきた。