「smile……ですけど……」
恐る恐る回答。
その瞬間、優しい男の子の顔がパァッと明るくなった。
「じゃ、そのホーム画面は?」
小さい子みたいに目を輝かせながら、ぐいぐいきた。
……この人、いったい何歳だ?
ていうか、距離近い!顔近い!
友達が勝手に変えたホーム画面をキラキラした瞳で見つめる優しいイケメン男子と、少し距離を置いて、
「wish、ですけど……」
と、また、恐る恐るの回答。
「じゃ!俺ん家来て!!」
優しい男の子は、驚くほどのスピードで立ち上がり、アタシの手を引いて走り出した。
優しいイケメン男子は、陸上部かってぐらい足が速くて、着いていくのに必死で、通った道なんて覚えてない。
これで、完全に家に帰れなくなった。
これからどうする、アタシ。
そして──あっという間に到着。


