そこはかとなく嫌な予感を感じつつ、恐る恐る振り向くと……


「その子に何か用でも?」


切れ長の目を細めて至極ダークな笑みを浮かべた、ボスヤンモード全開のアッくん先輩のお姿が。


ひぇー。こ、怖い。


完全にブチギレ状態じゃありませんか。


「あぁ? 誰だてめぇ」

「今いいとこなんだよ。邪魔すんな」


いいとこ……なのか?


先輩が止めてくれなかったら、確実におえげろコースだったと思うけど。


「うん。とりあえず手離そうか。俺、なるべく怪我人出したくないし」


にっこり黒いオーラをまとった爽やかスマイルを向けつつ、ゆっくりとこちらに近付いてくるアッくん先輩。


いやはや、なんという迫力。


これが噂の『激おこぷんぷん丸』かな。