「でも……ありがとね。色々助かったわ」
「へっ?」
んんん? なんか今、お礼らしき言葉が聞こえてきたけど……気のせいだよね。
だってこの人、さっき "ありがとう" って言って間もなく、あたしのことストーカー娘呼ばわりしたもん。
うんうん。今のは幻聴だ。そうに違いない。
などと、半ば言い聞かせるように頭(かぶり)を振ると──
「ちょっと! 何か反応しなさいよっ!」
ハッと正面を向けば、そこにあるのはすっかりゆでダコ状態になってしまった美人顔。
え、ちょっと、ガチで何なの。
もはや赤鬼でしょコレ。
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