寮母なんかが皆に心配をかけてだめだ


物事を丸く収めなくてはいけないのだ


男子寮Bの寮母は斎藤先生で......
皆にもそれに早く慣れてもらわないといけないしね


景は、笑顔を保ち続けて話し出した


「早く伝えられなかったのは本当ごめんね。

でも私もう寮母じゃないからさ、何も皆と関わることが無いんだ。

確かに自分でも、寮母と生徒両立するのキツいなぁって感じてたから、今回のこと、私は納得してるの。

これから皆、ちゃんと斎藤先生の言うこと聞いて、また私にも普通の友達として話しかけてもらえたら嬉しいよ」


なんとか普通に言い切った


景の心臓はバクバクと鳴っていた


四人の顔がゆがむ


「なんだよそれ」


「なんだよって、そういうこと。来てくれてありがとね。

でももう皆も寮に戻って。ここ女子寮なの忘れてない?」


私に幻滅して


そして帰ってもらえばいい


そう思ったのに


四人はあきれたように笑った