ライの真剣な問いにもまるでマナは興味を示さない

適当にうーん、とうなってから首を傾げた

「新米教師の私にはよく分からないことね。どういう経緯で笠上さんが寮母だったのかとかも、全く知らないんだから」


当てにならないマナの言葉に、爽馬が伏せ目がちに溜息をつく


「俺、景ちゃんに直接会って話がしたい」

結斗が3人に向き直って言った

それを聞いて、咲夜が頷く


「そうだな、とりあえず説明してもらってから、また戻れないか聞いてみるか」


咲夜の賛成の言葉に、ライと爽馬も頷いた

今から女子寮へ向かうのだ


しかし、マナがそれを止めた


「あなたたち女子寮へ行く気?女子寮は男子禁制だから入れないわよ」


「メールを入れます」


「駄目よ。あなたたちが来たことで女子寮の生徒が騒いじゃうわ」

マナは不機嫌そうに首を振り、なかなか譲らない


「女子寮の生徒がどうこうより、景ちゃんと会うことの方が大切です」


結斗も引かず、外に出ようと扉に手を掛けた

しかし、マナが怒ったようにその手を強く掴む


「行かないで。せっかくこうして女子を静めようとしてるのにまた動いたら元も子もないわ」


「............どういうことだ?」


つい言ってしまった

思わぬ失態だ


しかしその反面、ライに詰め寄られマナはどきりとする



頬が微かに紅くなった